羊羹・饅頭・焼き菓子・餅・銅鑼焼・洋菓子・上洋菓子・朝生菓子などのお菓子を製造する株式会社平田屋様にお話しを伺った。
株式会社平田屋
http://www.hirataya.jp/
今回採用したピロー包装
開封も簡単
羊羹の製造設備が、一昨年の暮れから、昨年の1月にかけて調子が悪く、機械のリニューアルを考えていたんです。まったく同じ機械にするか、それとも新しい機械にして、生産性を重視するのがよいのか、ということで迷っていました。
昨年の1月くらいから、担当の野口さんとお話しして、その他ライバル会社ともコンタクトして見積りをとったりしていたのですが、他社さんはどうしても機械単体の見積りになってしまう。また、機械単体で導入しても、結局前後のラインとのマッチングなどが必要になりますから、トップさんがトータル的に一貫して提案できるとお伺いしたものですから、では全部の提案を聴いてみましょうか、というところが始まりです。
これまでの包装形態から、トップさんに提案いただいた新しい包装形態に変えようということで、2月から進んでいたのですが、途中、社内的には今まで通りの包装形態でよいのではないかという意見も出始めた。機械自体も老朽化していましたので、設備を新しくするだけで、同じ形態でも20%くらいアップするとは思うのですが、あまり投資の効果はないという判断となりましたので、やはり思い切って、新しい包装方式を採用しようということで、昨年10月に当社として決断しました。そこからは、トップさんにお願いして、超スピードで立ち上げてもらったというのが現状です。
どうしても羊羹は角張ったものというイメージがあるが、トップさんに提案いただいた新しいピロー包装は、最初はイメージが少し違っていた。しかし、蒸着フィルムやサンプルなどをいろいろ持ってきていただいたりして、見栄えもよく、開封も簡単にできるということをデモしていただいた。最終的に蒸着フィルム式の今の包装に落ち着きました。
トップさんの協力で、いろいろサンプルを作っていただきましたよ。正方形から細長いのから・・・。
今の包装形態に行き着くまで結局1年かかりましたが、それでもよかったと今は思っています。いろいろご苦労かけましたが・・・。
でも決まってからは、発注まではあっという間でした。あらかじめ十分なテストができていましたし、包装設備・資材ともにマッチングの確認ができていましたから、ラインを立ち上げてからもすぐ製品が流れるという状態だった。
そうですね。3分の1くらいにはなったのではないでしょうか。今までの昔の機械は非常に大きな機械で、手作りの機械でしたから、見学するには非常にいい機械だったと思いますが・・・。
今回選択した新しい機械は、能力は倍増、スペースは3分の1になりましたので、スペースが非常に有効的に使えるようになりました。スペースが小さくなったことによって、空いた床の補強をしたりできたので、そういうメリットも大きいと思います。
これまではかなりのスペースをとっていましたので・・・。製袋工程、充填工程、冷却工程、包装工程と分かれていたのですが、今度の機械は、成体しながら充填して、冷却も行い、切り離しを行うという一貫ライン。もったいないくらいの非常にコンパクトなスペースになりました。もう1ラインくらい増やしたいくらいですよ。
昔の設備は、60ショット取れたが、安全性のため50ショットで作っていた。それが新しい機械は120ショット取れるようになった。
以前は1日3ロットだったが、それが1日5ロットまで伸ばすことができるようになった。それによって稼動日数を減らすことができるようになりました。フルに動かしたいものですから、営業にがんばってもらってます(笑)。
資材についても、機械適正がよく、しっかり動いています。機械に合ったフィルム選びについてはよく知っていらっしゃる。その面で非常に助かっています。
提案の段階から、非常に堅苦しくなく、悪く言えば図々しく(笑)、やりとりができたので、非常に早く立ち上げることができたのではないかと思いますよ。フットワークよくいつも寄ってもらっています。
いつも来社してくれるということは、毎回問題点がつぶれていくということ。ひとこと言えば、それに回答がしっかり返ってくる。
こちらの要望が実現可能かどうかについては、こちらとしてはその場である程度判断して欲しい。できるかどうか、持ち帰って「できない」と言われれば、その時間が無駄になってしまいますので・・。トップさんは様々な知識をお持ちですから、できないことはその場でできないと言ってもらえる。レスポンスも重要です。
生産設備というのは、作ってみて動かしてみてから初めて分かる。だから信頼感が重要です。いろいろ無理難題をいいましたが・・、しっかりまとめていただきました。
トータル的なことを考えてもらえるというのはありがたい。これまではトータル的な提案企業というのはあまりなかった。包装機のメーカーも、単体は当然売るのですが、その後はどうするかは、こちらが言わないとアクションしない。
そういう状況で一貫したラインのことを教えてもらえるというのは非常にありがたいです。
大手企業でしたら、様々な知識を持った担当者がいて、メーカー個別にコンタクトしても大丈夫なのでしょうが、当社は外部に委託するしかない。だから、信頼でき、しっかりラインを組んでくれる会社に頼むことになります。
包装形態の選択についても、どれがいいか、選択するには時間と労力がかかる。それを外部にお願いできるのであれば、非常にありがたいことです。自分で探さなくていいですし、探すスピードも速くなる。
自分でやるとすれば、1社1社コンセプトからすべて説明しなければならない。
機械メーカーに包装資材のことを聞けば「また後日」と必ずなる。でも、トップさんに聞けば、知識を持っているので、すべて説明してもらえる。その違いは大きいです。
実は、新しいラインが実際動くのかなと心配だったのです・・。充填と包装を別々に検証している段階はいいのですが、いざ統合して動かすとなると・・。ところが思った以上にすんなり行きました。思った以上にトラブルがなく、本格稼動までが非常に早かった。たった1日で不安が消えました。あれだけ大きかった機械が3分の1になり、かつ生産性も2倍になるわけですから、心配でしたが・・・。滞りなく動いたという感じです。
また、以前は5人かかって作っていたのですが、今は2人。これも大きいですね。
他のメリットもありました。箱もコンパクトにすることができました。だから段ボールも小さくでき、ランニングコストが削減できたと感じています。
これまでは、80万粒を作っていましたが、来年については、2倍の160万粒は作りたいと思っています。